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FAQ

そもそもプロテインに副作用はあるの?

まず、副作用とは「医薬品」の使用によって起こりうる有害な作用の事を言うそうです。

例えば、風邪薬を飲んで眠気が出る等です。「プロテイン」は医薬品ではなく「栄養補助食品(サプリメント)」に分類されますので、厳密には「副作用」とは言わないそうです。
しかし、一般的に何か弊害(デメリット)が起きると「副作用」と言うの事もあるので、「副作用」と書いて進めていきたいと思います。副作用ではないですが、デメリットとして考えられる点、注意する点が3点あります。

「1、アレルギー体質」、「2、摂りすぎ」、そして「3、胃腸・肝臓・腎臓への影響」に分けて説明いたします。

「1、アレルギー体質」
国内の「プロテイン」の原料は主に牛乳(動物性)と大豆(植物性)の2種類です。
これらの各原料に対してアレルギー体質の方は、摂取すると肌荒れを起こしたり、お腹を壊したりなどの「デメリット(副作用)」が起こる可能性はあります。

「ホエイプロテイン」を飲んでお腹がゴロゴロする方へ
牛乳から作られた「ホエイ(WPC)」や「カゼイン」のプロテインには「乳糖(ラクトース)」という炭水化物が含まれていて、それを分解するには『ラクターゼ』という消化酵素が必要です。
『ラクターゼ』は小腸の絨毛のところに多く存在し、多糖類であるラクトースを単糖類に分解する働きをしています。
その『ラクターゼ』が少なかったり、上手く機能していないと「乳糖不耐症」といい、乳製品を摂るとお腹がゴロゴロしたり、下痢をしたりの消化不良を起こします。
解決策はないの?
ホエイプロテインは2種類、「ホエイプロテインコンセントレート(WPC)」と「ホエイプロテインアイソレート(WPI)」があります。
WPIの方はその「乳糖」をほとんど含んでいないので、「乳糖不耐症」の方でも飲んでいる方は多くいます。
補足として、プロテインを溶かすのは牛乳ではなく、豆乳や水などにしましょう。
その際も、冷たい物に溶かして飲むと胃腸が冷えて、調子を崩す事もありますので温めの物で飲みましょう。
もしくは、一掃の事「ソイ(大豆)プロテイン」に変えるのも一つの方法ですね。
このアレルギーに関しては「プロテインで反応が出た」というよりは、牛乳を飲んでも大豆を食べても起こりうると思いますので「プロテイン=副作用」と一括りにせず、何の成分がアレルギー反応を起こしたかを考える必要もあります。

「2、摂りすぎ」
「プロテインパウダー」とは不足しがちな分の「たんぱく質」を補う目的で摂ります。
摂ると筋肉がつく魔法の粉ではないので、食事から十分に栄養(たんぱく質)が摂れていたら必要はありません。
どちらかというと、粉で手軽に取りやすい為に摂りすぎる事もあると思いますが、余分なたんぱく質は脂肪として蓄えられたり、そのまま排泄されます。
たんぱく質の推奨量は「体重×2.0g」くらいまでと言われております。
摂りすぎは「プロテイン(たんぱく質)」だけが問題ではなく、体にいいとされるビタミンやミネラルも摂りすぎるとデメリット(副作用)があります。
例えば、水溶性ビタミン等は多少摂りすぎてもそのまま尿で排出されやすいですが、脂溶性ビタミンのA、D、E、Kは体内では肝臓等に蓄積されるので、過剰摂取をすると色々と弊害が起こると言われています。
例、ビタミンA過剰摂取は、吐き気、頭痛、脱毛、皮膚乾燥、骨密度低下、腹痛などなど報告されています。
しかし、常識の範囲での食事からは摂りすぎにはなりにくいそうです。
サプリメントでは手軽に大量に摂取する事が出来るので気をつける必要があります。
ここでは脂溶性ビタミンの例を出しましたが「脂溶性ビタミン=副作用」ではなく、「(様々な)栄養素の過剰摂取=副作用」と考えないといけません。
「たんぱく質」も同じく、体の活動を維持する上では必要不可欠な栄養素ですが、手軽にたくさん摂る事が出来る「プロテインパウダー」での摂りすぎには気をつけなければいけません。
上記の「1、アレルギー体質」と「2、摂りすぎ」には注意が必要ですが、基本的には「プロテイン=副作用」とは考えにくいと言えます。

「3、胃腸・肝臓・腎臓への影響」
プロテインの副作用(影響)で肝臓・腎臓は大丈夫なの?

まずは肝臓と腎臓の主な働きを学びましょう。

肝臓
たくさんの働きを担っておりますが、代表的な3つの働きを紹介します。

1、合成・代謝、貯蔵
様々な栄養素を分解・合成したり、栄養成分を貯蔵して、必要な時に体の各器官に送り出します。
例、アルコールの分解、グリコーゲンの貯蔵など

2、解毒作用
体に入ってきた有害な成分を無毒化しています。
例、有害な食品添加物等の処理、アルコール分解時に発生する有害なアセトアルデヒドを無毒化する。

3、胆汁の分泌
脂質分解の為の胆汁(たんじゅう)を作り分泌する。

腎臓
こちらも代表的な3つの働きを紹介します。

1、老廃物を体の外に出す
血液をろ過して、必要な成分は再利用のためにもう一度体に戻し、老廃物、有害な成分や塩分を体の外に排出します。

2、血圧を調整する
体内の水分・塩分量をコントロールする事によって、血圧を調整しています。

3、体内の水分量をコントロール
体内の水分(体液量)、そしてイオンバランスを調整しています。

肝臓・腎臓の働きは上記した以外にまだまだたくさんありますが、プロテイン(たんぱく質)と肝臓・腎臓の関わりはどんなもででしょうか?

体に入ったプロテイン(たんぱく質)のその後〜肝臓編〜
プロテイン(たんぱく質)は胃を通って小腸にたどり着き、そこで「消化酵素」や「腸内細菌」によって、たんぱく質からアミノ酸に分解されていきます。
腸内でたんぱく質が分解される際に、副産物としてアンモニア(有害)が発生します。
アミノ酸は小腸の絨毛(小腸壁にあるヒダ状のモノ)から吸収されて肝臓に向かい、そこで合成・代謝され、血液に乗って各部位に運ばれていきます。
しかし、腸内でたんぱく質分解時に発生したアンモニア(有害)の一部も一緒に絨毛から吸収されてしまいます。
腸内で吸収さたアンモニア(有毒)も、アミノ酸と同じく肝臓に向かいます。
肝臓は、そのアンモニア(有害)を尿素、その他に変換し無毒化していきます。
肝機能が弱っていると、この解毒の処理も弱くなり、無毒化しきれないアンモニア(有毒)が血液中に回る可能性はあります。
もしくは、大量のたんぱく質を継続して摂取すると、普通以上に肝臓の仕事量を増やしてしまい、負担をかける可能性はあります。
これだけを読むと、「プロテイン=副作用」や「プロテイン=肝臓負担」と思ってしまいますが、あくまでも「プロテインパウダー」だけではなく「たんぱく質」の処理です。
「たんぱく質」は体を維持する上では欠かせない「三大栄養素の一つ」です。
大豆にも、卵にも、肉にも、米にも様々な食品に含まれています。
たんぱく質→分解→アミノ酸・アンモニア発生→肝臓で解毒→排泄というのは自然の流れだと思います。
例えば、アルコールは胃腸で吸収され、肝臓で分解される時に、アセトアルデヒド(有害)が発生します。
このアセトアルデヒド(有害)も肝臓で「アルデヒド脱水素酵素」によって、無毒化されます。

たんぱく質 アルコール
分解 分解
アミノ酸、アンモニア 糖、アセトアルデヒド
肝臓で代謝、肝臓で解毒 肝臓で代謝、肝臓で解毒

 

今の社会において「アルコール=副作用(有害)」となっているでしょうか?アルコールは「適量によっては体にいい」となっています。

ということで、ここでのポイントは「特定の栄養素=悪い」のではなく、「いくら必要な栄養素でも、適切な量が大切」という事です。
「必要な栄養素の摂りすぎ=副作用(弊害)の可能性」と言いたいと思います。
よって、プロテイン(たんぱく質)は肝臓で代謝されるため、(他の栄養素同様に)摂りすぎは肝臓の負担になる可能性はある。
そして「プロテインパウダー」は手軽にたくさんのたんぱく質を摂りやすいので、必要量に基づいて摂取量を意識しましょう。

体に入ったプロテイン(たんぱく質)のその後〜腎臓編〜
「たんぱく質」は小腸で分解・吸収された後、肝臓で合成・代謝され、全身を回って腎臓に向かいます。
腎臓で再処理されて、必要なモノは再吸収され、不要なモノは排出されます。
まず、大量に「たんぱく質」を摂れば腎臓で再処理のための仕事量は増えるというのは1つあります。
他のリスクでは、主に動物性たんぱく質を多く摂ると体は酸性に傾く点です。
体が酸性に傾くと、体内でクエン酸(アルカリ性の働き)をたくさん消費して、体液のバランスを取ろうとします。
クエン酸の働きの一つとして、腎臓や尿路に出来る結石を防ぐというのがありますが、上記のように体内でクエン酸がたくさん消費されると、
本来尿の中にもあるはずのクエン酸が不足して結石の出来やすい状況になるそうです。
そしてもう1点は、動物性たんぱく質とプリン体という物質の関係です。
プリン体は、体の中では不要な悪者と思われがちですが、人体には必要不可欠な成分で細胞内のDNAやRNAの主成分ですし、筋肉のエネルギー伝達にもかかわる重要な働きをします。
8割は体内で作られ、2割を食べ物から摂ります。
不要となったプリン体は肝臓で分解される際に、副産物として尿酸が発生します。
血中や尿中の尿酸の濃度が高くなると、痛風の原因になったり、結石が出来やすくなったりするようです。
これらの話は、摂りすぎた際のリスクがある話ですので、肉類や動物性たんぱく質がよくないと言う事ではありません。

対策は?
1、水分をしっかりとる事は大切です。
2、アルカリ性食品もバランス良く摂る。(例、野菜、果物、キノコ類、大豆など)
3、乳製品に含まれるカゼインやラクトアルブミンが尿酸排泄作用があったり、ヨーグルトは体内でアルカリ性の働きをするので、痛風や尿酸を抑えてくれるとの報告もあります。

どんな食品にも、プラス面とマイナス面があり、どんなに体に良いとされる食品でもその人に合わなかったり、過剰摂取をすると弊害(副作用)はでてきます。

全ての「プロテインパウダー」が、上記のように腎臓負担に当てはまる訳ではありませんが、肝臓の説明同様に必要以上に摂りすぎる事は控えましょう。
ちなみに、たんぱく質、糖分、塩分、や脂質等を摂り過ぎている時の尿は、色も濃く泡立ちが多いそうですので、そのようなチェックも一つの目安になるかもしれませんね。

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